Motoro Faam Fragments

CAT No. FLAU59
Release Date: Japan - November 16th 2016 / Overseas - February 17th 2017
Format: CD/Digital

The album Fragments originally released by U-Cover, 2006. MOTORO FAAM is hailed from Tokyo, Japan and was an act made by three 23 years old musicians at the time. Ryuta Mizkami takes care of the electronic side of this unique project (samples and programming) while Daisuke Kobara (violin) and Ayumi Kato (piano) both classical educate have a main input in the musical part. MOTORO FAAM brings a perfect blending of weird electronica with beautiful played violin and piano. The general sound can be described as Murcof or Donato Wharton in a very experimental state of mind. With Fragments these three Japanese youngsters brings eight tracks full of emotions, strange sounds and touching melodies.

 

2006年にベルギーのレコードレーベルU-COVERから限定リリースされ、その圧倒的な完成度が話題となった日本人三人組によるポスト・クラシカル/エレクトロニカのシネマティックな傑作が10年ぶりにリイシュー。凛とした美しさを放つピアノ、荘厳なヴァイオリンのフレーズと共に、日常から聞こえてくる途方もない数の音の断片を、遊び心と豊富な実験性でもってカットアップ、アルバム全編にエレガントにちりばめた刺激的なサウンド・コラージュは今もって鮮烈な印象を残しています。

本作のオリジナル盤がリリースされた2006年頃は、その数年前の2003年あたりから、いわゆるモダン・クラシカル〜ポスト・クラシカルと呼ばれる、クラシック音楽系のリリースがインディー・ミュージックのレーベルからもリリースされるようになり、盛り上がりも見せ始めていた。同じ頃、90年代後期からはじまり、00年代中頃にかけてはより一層シーンに浸透していったエレクトロニカも一方で隆盛を極めていた。そんな中、MOTORO FAAMは、ピアノとヴァイオリンの壮麗なクラシック・サウンドと、精巧に作り込まれたエレクトロニック・サウンドが出会った、ポスト・クラシカルとエレクトロニカの融合というような本作『Fragments』で登場したが、そのどちらでもあるけど、どちらでもない、ただ単に2つの要素が組み合わさっただけではない新鮮な感覚が『Fragments』にはあった。

『Fragments』=「破片」「断片」「かけら」、と名付けられたアルバムのタイトルが示すように、様々な音の断片が並べられ、配置され、そして展示されているとでも言うような切り貼りされた情報量の多い多彩なサウンドからは、音楽のジャンル的なものが意識されていない、音を使った「アート」としての表現として、音楽の曲という形が取られているのではないかという印象を受けた。耳でリスナーに表現を感じてもらうCD(*正確に言うと一番最初のオリジナルはCD-Rのリリース)というメディアを通してはいるけど、視覚的な感覚を伝えるために彼らは音楽をやっているのではないかといったような。その表現の手段として必要だったのがピアノとヴァイオリン、DAWだったのであり、クラシックと電子音楽を掛け合わせて音楽を作ろう、的な単純な話ではなかったのではないかと思う。

記憶の中のあるひとつの思い出、出来事、風景などのワンシーンに、その瞬間を一緒に構成していた雑多な音や、光景を成り立たせていた数多くのものも周りに無数に同時に存在していたように、ピアノやストリングスの美しいメロディの周りに散らばる、過剰なノイズ、環境音、電子音は、支離滅裂なようでいて、ひとつのシーンを表現する上で、伝える上で、必要な因子となって存在している。MOTORO FAAMが『Fragments』で作り上げている、耳を通して視覚体験を味わうというようなこれらの音の世界は、記号的でありながらも細部にリアルさが宿った、非常に洗練されたサウンドの「アート」だった。

これはクラシック音楽なのか、エレクトロニック・ミュージックなのか、ポスト・ロックなのか、実験音楽なのか、ミニマル・ミュージックなのか。はたまたそれらすべてでもあるのか。10年前の作品ではあるが、再発盤で初めて本作に触れる新たなリスナーが、10年の時を経てより一層多様なサウンドの溢れる、現在の様々なジャンルのシーンを通した耳で聴いても、新鮮で刺激的な発見や感動に出会えることだろう。
松本 修 (LINUS RECORDS / PRECO RECORDS)

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Track List

Album Preview

  

01 ice floe ceiling

02 dancer on a tangent

03 a change of a cityscape

04 fragments call

05 planning for living rooms

06 ridgeline 0

07 atom

08 circle shift

Press Quotes

There’s something magical about musicians who can marry jarring dissonance with childlike whimsicality without it feeling contrived – LYFSTYLMUSIC

not-quite-forgotten gems of Japanese post-classical glitch-edit sweetness and fun – Utility Fog (FBi Radio)

クラシカルな楽器と、エレクトロニカ以降の音への質感を同居させた非常に独創的な世界。今の耳でも新鮮な驚きを与えてくれる、普遍的な名盤 – Mikiki/Bounce

Motoro Faam Fragments

CAT No. FLAU59
Release Date: Japan - November 16th 2016 / Overseas - February 17th 2017
Format: CD/Digital

Track List

Album Preview

  

01 ice floe ceiling

02 dancer on a tangent

03 a change of a cityscape

04 fragments call

05 planning for living rooms

06 ridgeline 0

07 atom

08 circle shift

The album Fragments originally released by U-Cover, 2006. MOTORO FAAM is hailed from Tokyo, Japan and was an act made by three 23 years old musicians at the time. Ryuta Mizkami takes care of the electronic side of this unique project (samples and programming) while Daisuke Kobara (violin) and Ayumi Kato (piano) both classical educate have a main input in the musical part. MOTORO FAAM brings a perfect blending of weird electronica with beautiful played violin and piano. The general sound can be described as Murcof or Donato Wharton in a very experimental state of mind. With Fragments these three Japanese youngsters brings eight tracks full of emotions, strange sounds and touching melodies.

 

2006年にベルギーのレコードレーベルU-COVERから限定リリースされ、その圧倒的な完成度が話題となった日本人三人組によるポスト・クラシカル/エレクトロニカのシネマティックな傑作が10年ぶりにリイシュー。凛とした美しさを放つピアノ、荘厳なヴァイオリンのフレーズと共に、日常から聞こえてくる途方もない数の音の断片を、遊び心と豊富な実験性でもってカットアップ、アルバム全編にエレガントにちりばめた刺激的なサウンド・コラージュは今もって鮮烈な印象を残しています。

本作のオリジナル盤がリリースされた2006年頃は、その数年前の2003年あたりから、いわゆるモダン・クラシカル〜ポスト・クラシカルと呼ばれる、クラシック音楽系のリリースがインディー・ミュージックのレーベルからもリリースされるようになり、盛り上がりも見せ始めていた。同じ頃、90年代後期からはじまり、00年代中頃にかけてはより一層シーンに浸透していったエレクトロニカも一方で隆盛を極めていた。そんな中、MOTORO FAAMは、ピアノとヴァイオリンの壮麗なクラシック・サウンドと、精巧に作り込まれたエレクトロニック・サウンドが出会った、ポスト・クラシカルとエレクトロニカの融合というような本作『Fragments』で登場したが、そのどちらでもあるけど、どちらでもない、ただ単に2つの要素が組み合わさっただけではない新鮮な感覚が『Fragments』にはあった。

『Fragments』=「破片」「断片」「かけら」、と名付けられたアルバムのタイトルが示すように、様々な音の断片が並べられ、配置され、そして展示されているとでも言うような切り貼りされた情報量の多い多彩なサウンドからは、音楽のジャンル的なものが意識されていない、音を使った「アート」としての表現として、音楽の曲という形が取られているのではないかという印象を受けた。耳でリスナーに表現を感じてもらうCD(*正確に言うと一番最初のオリジナルはCD-Rのリリース)というメディアを通してはいるけど、視覚的な感覚を伝えるために彼らは音楽をやっているのではないかといったような。その表現の手段として必要だったのがピアノとヴァイオリン、DAWだったのであり、クラシックと電子音楽を掛け合わせて音楽を作ろう、的な単純な話ではなかったのではないかと思う。

記憶の中のあるひとつの思い出、出来事、風景などのワンシーンに、その瞬間を一緒に構成していた雑多な音や、光景を成り立たせていた数多くのものも周りに無数に同時に存在していたように、ピアノやストリングスの美しいメロディの周りに散らばる、過剰なノイズ、環境音、電子音は、支離滅裂なようでいて、ひとつのシーンを表現する上で、伝える上で、必要な因子となって存在している。MOTORO FAAMが『Fragments』で作り上げている、耳を通して視覚体験を味わうというようなこれらの音の世界は、記号的でありながらも細部にリアルさが宿った、非常に洗練されたサウンドの「アート」だった。

これはクラシック音楽なのか、エレクトロニック・ミュージックなのか、ポスト・ロックなのか、実験音楽なのか、ミニマル・ミュージックなのか。はたまたそれらすべてでもあるのか。10年前の作品ではあるが、再発盤で初めて本作に触れる新たなリスナーが、10年の時を経てより一層多様なサウンドの溢れる、現在の様々なジャンルのシーンを通した耳で聴いても、新鮮で刺激的な発見や感動に出会えることだろう。
松本 修 (LINUS RECORDS / PRECO RECORDS)

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